歴史を学び歴史をつくる治安維持法国賠同盟の
春を呼ぶつどい
🔶 記念講演「歴史をひらいてきた女性たちのたたかいを確信に
だれもが尊厳をもって生きられるジェンダー平等の新しい時代を」
講師 広井暢子さん(日本共産党 常任幹部会委員)
🔶 劇映画 「こころざしつつたふれし少女よ 伊藤千代子の生涯」
独立プロ監督 桂壮三郎さんの話
広井さんの講演では、初めに、戦前、絶対主義的天皇制の強権的女性差別に抗して、国民主権の社会を願い勇気と誇りをもってたたかった女性たちの事として、治安維持法により24歳でその生涯を閉じた4人の女性、伊藤千代子、飯島喜美、高島満兎、田中サガヨと、理性と良心、人間としての誇りをつらぬいた宮本百合子について話されました。次に、戦後、法律上の平等から事実上の平等と権利、地位向上の開拓者としての女性のたたかいについて語りました。赤ちゃんを連れての交渉で会社に託児所を作らせたり、結婚退職不当の裁判の勝利など、女性差別の裁判闘争等、切実な要求実現のために粘り強くたたかってきた史実について資料年表を基に話されました。次に、世界の人権保障の発展がジェンダー平等を求める流れになっている中で、なぜ日本は、ジェンダー平等後進国なのか、それは、財界が「平等をいうなら男性並に働け」とジェンダー差別を利用し、ルールなき資本主義を行っている事や、自民党の根強い男尊女卑の思想、男女平等法でなく男女機会均等法の考え方がジェンダーギャップ指数120位を招いていると語りました。最後に、歴史をつくる主人公として、歴史に学び、先駆者たちの不屈のたたかいを誇りに、差別や抑圧のない、だれもが尊厳をもって生きられるジェンダー平等の社会を作っていきましょうと結びました。
独立プロの桂監督は、沖縄の宮森小学校米軍機墜落事故を題材にした「ひまわり」や、故旭爪あかね作、稲の旋律を題材にした「アンダンテ」の映画など10本を撮ってきたが、11本目が、「こころざしつつたふれし少女よ 伊藤千代子の生涯」である事、100年前、権力に抗して声を上げた少女、厳しい弾圧にも自分の思いをつらぬいた伊藤千代子の生き方の撮影の概略や2022年3月15日の試写会に向けての撮影の段取り等を語りました。来年の5月、6月に全国上映となるそうです。
嬉しい事に、この学習会で1名の埼玉AALA会員の入会がありました。
*1922年7月15日 日本共産党創立
*1925年4月 治安維持法公布
*3・15事件 1928年3月15日 日本共産党に対する全国一斉大弾圧1600人検挙
*4・16事件 1929年4月16日 日本共産党に対する全国一斉大弾圧1000人検挙
*1931年9月18日 中国東北部への侵略戦争開始(満州事変)
*1933年2月 小林多喜二 築地署に検挙 拷問による虐殺(29歳)
(田中 記)